健康保険制度は、私たち国民が安心して医療を受けられるための大切なセーフティネットです。

その中でも、会社員などが加入する「社会保険(健康保険・厚生年金保険)」と、
自営業者などが加入する「国民健康保険」は、加入条件や給付内容に違いがあります。

今回は、名古屋市食品国民健康保険組合(以下、名食国保)を例に、社会保険との違いを比較していきます。

保険料:定額だから安心とは限らない

・社会保険
 保険料は、標準報酬月額(給与)に応じて決定されます。
労使折半のため、個人負担は半分で済みます。
⇓⇓
メリット😊
 事業主が半分負担
デメリット😔
 収入が低い時期でも一定額を支払う必要あり

名食国保
 保険料は、諸条件により変動します。
 家族が加入する場合、別途保険料が必要になります。
⇓⇓
メリット😊
 所得に関わらず月額保険料が一定
デメリット😔
 所得が低くても支払額は変わらず、
 扶養者がいる場合は保険料が高額になる

出典:名古屋市食品国民健康保険組合HPより

保険料の比較
 健康保険料の比較は、いくつかの要素によって変動するため、正確な金額を算出できませんが、
 今回は概算での比較をしました!

 例)月収40万円 妻と子2名を扶養に入れた場合
 社会保険(協会けんぽ・愛知県):約19,560円/月
 食品国保組合(名古屋市):約58,200円/月

保障内容:病気やケガにどこまで対応?

社会保険
 業務内外の病気やケガ、出産、死亡に対して、手厚い給付があります。

 傷病手当金
 病気やケガで働けなくなった場合に、最長1年6ヶ月間、給与の約2/3が支給されます。

 出産手当金
  出産のために仕事を休んだ場合に、出産日以前42日から出産日の翌日以降56日までの期間、給与の約2/3が支給されます。

 埋葬料(費): 被保険者が亡くなった場合に、埋葬費用として一定額が支給されます。

⇓⇓
メリット😊   
 手厚い付加給付がある&扶養家族も保険給付を受けられる   
デメリット😔   
 会社を辞めると保障がなくなる

名食国保
 法定給付(療養の給付、入院時食事療養費など)は社会保険と同様に受けられますが、
 社会保険のような付加給付(傷病手当金、出産手当金など)ほど、手厚くはなくかなり
 限定的となっています。
例)
傷病手当金:組合員1,000円/日、家族500円/日
⇓⇓
メリット😊
 法定給付は社会保険と同等
デメリット😔
 付加給付がかなり限定的

扶養家族:家族も安心できるのは?

社会保険
 被保険者の扶養に入っている家族(配偶者、子など)も、保険給付を受けることができます。
 扶養家族が増えても、保険料は変わりません。
⇓⇓
メリット😊
 扶養家族が増えても保険料は変わらない、扶養者が多いほどおトク
デメリット😔
 なし

名食国保
 加入者一人ひとりが保険料を負担する必要があり、家族が増えるほど保険料も高くなります。
⇓⇓
メリット😊
 なし
デメリット😔
 扶養者が増えるほど、保険料が高くなる

将来の年金:老後も安心できる?

社会保険
 健康保険と同時に、厚生年金保険にも加入します。
 厚生年金は、国民年金に上乗せして年金を受け取れるため、老後の生活をより豊かにすることが
 できます。
⇓⇓
メリット😊
 国民年金+厚生年金が受け取れる
デメリット😔
 なし

名食国保
 国民年金のみの加入となります。
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メリット😊
 なし
デメリット😔
 厚生年金はなし

まとめ

名古屋市食品国民健康保険組合(食品国保)は、自営業者の方にとって大切な健康保険制度ですが、社会保険と比較すると、保険料の安定性、保障内容の充実度、扶養家族への適用、将来の年金といった点で、社会保険の方がメリットが多いようです。

特に、病気やケガで働けなくなった場合や、出産で休業した場合の収入保障は、社会保険ならではのメリットであり、万が一の事態に備える上で非常に重要です。

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